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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

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懐かしい風景‐05 忘れられた場所
懐かしい風景‐05 忘れられた場所 1

懐かしい風景‐05 忘れられた場所 2

懐かしい風景‐05 忘れられた場所 3

懐かしい風景‐05 忘れられた場所 4

 カトマンズとパタンを結ぶバグマティ橋を渡って、パタンの町に入り、
 橋のすぐそばにある階段を下りていくと バグマティ川の岸辺に立つことになる。
 カトマンズの人口増加によって、すっかり汚染されてしまったバグマティ川、
 岸辺に沿って造られている道を上流に向かってどんどん歩き続けていくと、
 ラナ家専制時代の始まりの頃、今から150年以上前に作られたヒンズー寺院が
 ある地域に入っていく。

 この道は地元の人間が行き来するぐらいで、昼間でも人の姿は少なく、
 人の姿といえば あたかも廃家のようになっているレンガ造りの建物に住んでいる
 人ぐらいのものである。
 徒歩で移動する人の少なくなったカトマンズでは 主要道路から離れているこの場所には
 不思議な静寂が漂っている。

 バグマティ川の岸辺の寺院や火葬場は ラナ専制時代にその多くは造られてきた。
 サハ家からその権力を奪い取ったラナ家の創始者 ジャンバハドール・ラナの死後、
 その弟によって、兄の死を悼んで建てられたものがほとんどであるが、
 ジャンバハドール・ラナも暗殺されたのではないかという疑いもある。
 兄のために 寺を建てたこの弟も 暗殺されてしまう。
 そして、権力は ジャンバハドール・ラナ家からシェムシェル・ラナ家へと移っていく。
 そのシェムシェル・ラナ家も60年近く前のサハ家の王政復古によって、力を失って
 しまうことになる。

 後ろ盾を失った寺やその周辺の家屋は 維持・援助する人間を失い、
 崩れるままに任せているという姿を見せている。
 こんな寺の姿を見ていると、宗教とは なんだろうという疑問も湧いてくる。
 未だに隆盛を誇る寺もあれば、こうして衰えを見せる寺もある。
 人々の信仰を集める寺は 朝夕に人々は祈りのためにやってくる。

 ラナ家が 権力を誇示するために建てた寺は ラナ家の権力の衰退とともに
 人々は見向きもしなくなる。
 ヒンズー教至上主義を掲げ、その権力、武力によって押し付けた宗教の行方が
 ラナ家の寺の姿に現れている。
 カトマンズに住んでいる人に聞いても この寺のことを知らないものも多い。

 このカトマンズの先住民族 ネワール族が建てた寺は 未だに息づいており、
 人々の参拝は途切れることはない。
 それらの寺は 権力とは無縁のものだ。
 ネワール族の生活場所の中にあり、日々の行事の中に組み込まれている。
 大小の寺の中には 様々の神々がおり、人々によって祭りが催せられ、
 祭りの際には 人々とともに街じゅうを練り歩く。

 人間も 同じことだろう。
 昨日 頂点にいた人が 明日には見向きもされなくなるというのが 
 今の時代でも 同じである。

 カトマンズの喧騒が 嘘のようなこの場所を歩いていると、
 昔のカトマンズを歩いているような気分になるから不思議なものである。
 バグマティ川の水の流れは すっかり汚れてしまったけれど、
 この川の岸辺には 人間の歴史、今生きている喜怒哀楽が深く刻み込まれている。
 インドもネパールも 川は聖なるものであり、日本とは違う意味を持つ。
 そんなことも感じさせてくれるバグマティ川の岸辺である。


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懐かしい風景 | 21:28:26 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
写真から何ともいえない静寂感が漂ってきました。
観ていて、不思議な気持ちになります。
2008-11-05 水 14:05:45 | URL | 西森憲司 [編集]
ヒンズー教徒にとって、川は 火葬した遺体を流すところですから、
特別な場所です。

サハ家、ラナ家はバグマティ川の岸辺に集中的に寺を建てましたが
自分たちのため、自分の権力の誇示という面も多かったと思います。

権力が衰退していくと 寺の周りの建物はこんな姿になってしまうようです。
寺の周りの人々は ラナ家、サハ家の援助で生活し、寺の周りを整えて異なのでしょう。

時間とともに 風化していくものには 不思議な静けさが漂いますね。
2008-11-05 水 16:04:26 | URL | ひかるの [編集]
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