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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

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インド エピソード 名も知らぬインド国境越え
 もうかれこれ、24年前の12月のことである。
 カトマンズで知り合ったケララ州のインド人と親しくなり、彼と一緒に、
 彼の故郷に行くことになった。
 チケットの手配は、すべて彼に任せ、まずは、バスで ネパール・インド国境 
 カーカルビッタへ行く。
 カルカッタへ行くのだから、ビルガンジの国境を利用して、ムザッファルプルから
 鉄道で、カルカッタに行くのが普通であるが、彼は、シルグリからツーリストバスを
 利用してカルカッタへ行く方法を取ったのである。

 別段、それはそれでいいのだったが、二人して、ネパール側のイミグレーションを
 無事に超え、次は、インド側のイミグレーションに向かい、手続きを始めた途端に、
 イミグレーションのオフィサーから、クレームがかかった。

 ― 君、君のパスポートには、ダージリン・パーミッションがないではないか。
  インド国境を越えることは許可できない。

 私は、ダージリンにいく場合のみ、ダージリン・パーミッションが必要だと
 思い込んでいたのだ。 これは困った。
 仕方がないので、同行の彼には、カルカッタのサダル・ストリートのパラゴンホテルで会おうと
 約束して、私のほうは、とぼとぼと、もと来たネパール側イミグレーションへと
 引き返したのだった。

 ネパール側のイミグレーションのオフィサーに事情を話すと、カーカルビッタから
 1時間ぐらい行った所に、別のイミグレーションがあると言う。
 行き方を詳しく聞いて、乗り合いバスを乗り換え、乗り換え、やっとの思いで
 そのイミグレーションへと辿りつく。

 イミグレーションとは、名ばかり、小さな掘っ立て小屋のような建物の中に
 のんきそうな警察官が、一人いるのみである。
 ネパールとインドの境には、細い小川が流れているばかり、パスポートを見せ、
 事情を話すと、OK、行きなさいという。
 行きなさいと言われても、インド側のイミグレーションが見当たらない。
 インド側のイミグレーションはどこかと聞くと、遠くを指差して、あの白い建物だと
 答える。
 小さな橋を渡って、インド側へと足を進めていく。
 インド側のイミグレーションものんびりしてもので すんなり入国スタンプを
 押してくれる。

 しかし、しかしである。
 私が今、自分がどこにいるのか、皆目、検討はつかないのである。
 地図もなければ、案内書もない。
 わかっていることはと言えば、カルカッタに行くことだけだ。

 オフィサーに訊くと、外にいたリキシャに バス停まで私を運ぶように
 言ってくれている。
 インド人もなかなか親切なのである。
 そして、そこから、バスで、カルカッタ行きの列車が到着する駅に行くことになる。
 駅の名前を教えてもらったが、今は、もう、覚えていない。

 すし詰めのローカルバスに乗って、駅へと出発だ。
 ここまでたどり着くのにもう、夕方近くになっている。
 バスは、大きな夕陽を追いかけて ひたすら、インド平原を走っていく。
 あたりは、どんどん暗くなり、村々の夕食の用意の火が、ちらちらと燃えているのが
 見える。
 このあたり、まだ、電気は来ていなかった。
 このあたりといっても、このあたりが、どのあたりかは全く知らない。
 真っ暗だった周辺が、段々明るくなり、街に入り、駅に到着。

 駅でカルカッタまでのチケットを買う。
 時間は、午後8時過ぎ、列車到着は、午後11時、この夜は、インドといっても
 やたらに寒い夜だったのだ。着るものがない。

 というのは、あの同行のインドの友人、故郷のお土産に、
 やたら中国製のビーチサンダル、万年質を買い込み、国境での関税を嫌がり、
 私の衣類は、彼のかばんの中へ、私のザックの中はといえば、彼の買い込んだ
 中国製のビーチサンダルと万年筆ばかり、私の着るものは彼のかばんの中だ。

 周りのインド人たちは、皆、ウールのショールをはおり、寒さから身を
 まもっているのに、がたがた震えているのは、私ばかりだ。
 列車到着までまだ3時間もある。
 やっと来た列車に乗り込んでも、寒さは変わりなく、眠れたものではなかった。

 夕方、やっとハウラー駅に到着、17時間の長旅だった。
 タクシーに乗り込み、大急ぎでサダル・ストリートのパラゴンホテルへたどり着くと、
 パラゴンホテルの前で、彼は待っていた。こっちの苦労は何も知らないで。


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エピソード | 09:08:32 | Trackback(0) | Comments(0)
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