■プロフィール

ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

■最近の記事

■Automatic translation WEB site
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー

■FC2カウンター

■あしとも

■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■ブロとも申請フォーム
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
カトマンズ タンドゥカールの葬儀
タンドゥカールの葬儀 1

タンドゥカールの葬儀 2

タンドゥカールの葬儀 3

タンドゥカールの葬儀 4


 ドーナツでも買おうと 家から通りに出て、いつも行くパン屋に行くと、シャッターが
 下りていて、店を開けていない。
 いつもなら、近くの短大の学生たちが店の軒先に置かれている椅子に座り込んでいる。
 近くの道の中央には、何やら衣服らしいものが、かごの中に入れて、置かれている。
 近くにいた人に訊くと、いつも行くパン屋の家族、84歳の祖母が昨夜、亡くなった
 ためだという。

 ネワール族では 昔から 死人が出ると、その衣服を道端に置き、低い掃除人カーストのものに
 与え、死の穢れを持ち去ってもらうようだが、この頃では、それを持ち去るカーストの人たちも、
 昔より豊かになり、もって行くことはなくなった。

 死者は、家族や親戚の男たちによって、彼ら専用の火葬場へと運ばれていったと言う。
 ネパールでは、カーストによって火葬の場所か異なっている。カーストごとに専用の
 火葬場があり、他のカーストの人間は、その火葬場を使用することが出来ない。
 なかなか面倒なことである。

 死者の出た家の入り口には レンガが置かれ、死者を送っていった人たちを迎える
 準備が整っている。
 ここで死者に取り付いていた死の霊が 使者を送りに行ったものに取り付いて 再び
 家の中に入ってくることを防ぐためだ。
 使者を送りに行ったものたちは、このレンガの外で、家の内側に居る親戚の女たちに
 よって お払いを受け、家の中に入っていく。
 お払いをする女たちは、死者の直接の家族であってはならない。
 家族には死の穢れが取り付いているからだ。
 家族・親戚が集まると、食事が始まるが、家の外からやってきたものは、
 その家族とは一緒に食事はしない。
 死者の出た家族にはズットと呼ばれる死の穢れが取り付いているから、
 彼らの作ったものは 他のもの(外からきたもの)は食べてはならない。
 食べ物は自分たちで持ってくる。

 タンドゥカールの場合は 死者の出た家族には13日間 視の穢れが取り付いている
 ということから、13日間、彼らは他のものとは食事をともにしない。
 その間、鏡を見ること、テレビを見ること、髪を洗うことなど、様々のタブーがある。
 残った家族が楽しんでいる姿を見て、死者が蘇り、家に帰って来、怒りに任せて、
 他のものを再び死の世界へと誘うことを恐れるためだ。

 13日目にバジャチャーレといわれる仏教徒の祭事を行う人を呼んで祭儀を執り行ったあと、
 平常の生活に戻り、死の穢れから開放されることになる。

 この13日間には、家族の中では様々の祭事が行われるようだ。
 どれもこれも 死者が心置きなく、冥土の世界へと旅立ってもらうためだ。
 死者が 向こうの世界で困らぬように、ひとかけらの金、日常品を持たせるのも
 そのためだ。

 そこには死者に対する、あるいは死後の世界に対する彼らの深い精神世界がある。
 それは、今では日本では失われた世界だ。
 それらの様々の宗教的な装置は、生きていることを問うことでもある。
 死に対する怖れは、生にたいして大きな影響力を持っているはずだ。
 ネワール族の農民の世界にはまだこうした世界が残っている。
 死者をゴミ置き場に捨てるような日本とは違う。
 死者に対する恐れを失った日本では、凶悪犯罪はいくらでも生まれてくる。
 死に対する想像力を失った社会では、人間は単なるものに過ぎなくなっていく。
 人間を抑制する精神的な装置、知恵が科学万能のもとに、ある異が経済重視の社会の中で
 失われてしまったのである。
 文部省の推奨する道徳教育でどうにかなるような世界ではないのだ。
 犯罪とは 社会を映す鏡であるし、人間の置かれている精神世界の象徴でもある。
 豊かな精神世界を失っていけば、世の中どんなことでも起こりうる。


++ ブログランキングに参加しています。ご協力を! ++

      忘れないで
        ↓
**面白いと思ったらクリック**
  人気ブログランキングへ

**面白いと思ったらクリック**
   ブログランキング・にほんブログ村へ


カトマンズ ネワールの街と文化 | 11:34:49 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。