■プロフィール

ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

■最近の記事

■Automatic translation WEB site
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー

■FC2カウンター

■あしとも

■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■ブロとも申請フォーム
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
アジアの街角 1枚の写真から‐68 果物売りのおばあさん
アジアの街角 1枚の写真から‐68 果物売りのおばあさん

 パタンのクポンドールの大通りに出る手前の道の脇で いつも見かける果物売りの
 おばあさんがいる。
 私がこの地域に住み始めてから 20年近くの時が経っているが、その間、ずっと
 見かけているような気もする。
 果物といっても ネパール産の果物で 季節によっては スモモ、小さな桃、ギャバ
 であったりするが、今の季節には 梨を売っている。
 梨といっても 日本の今どきの豊水、幸水といった甘くて柔らかい梨ではなく、
 日本の昔の長十郎に近い梨だ。

 今日も路上で商いをする彼女のところに行って、甘くない少し酸っぱくて硬い梨を
 買うことにした。
 その積み上げられている梨の中から、形のよいものを選び出し、1キロほど買った。
 1キロ40ルピー 日本円で約50円である。

「時々見かけるおばさんのだんなは元気かい。この頃あまり見かけないけれど」

「そろそろ起きだしてくる頃だよ。(もう午後2時過ぎである)
 年をとっているからね。」

「ネパールでは 男が働かないから 女は大変だね」

「そうだよ、全く」

「ネパールでは 男は楽でいいね。男の天国だね」

 そんな会話をしていると そばにいた女の人も一緒に笑っている。
 この果物売りのおばあさん タマン族の女性である。
 彼女の商いで 年上のだんなを養っている。
 子供もいるようだが、一緒には生活していないと言っている。
 子供たちには期待できない老後のようだ。

 ネパールでは 共同体のしっかりしているネワール族を除けば、貧しければ、
 このおばあさんのような状況になってしまう。
 財産があれば、ある程度 子供をコントロールすることも出来るが、それがなければ、
 子供に期待は出来ない。
 特にタマン族の場合、貧しい家庭の場合、子供には余り手をかけないし、かけられない。
 子供の教育にも熱心ではない。
 この頃は、ずいぶん変わったと思うが、一時代前には 子供たちは12,3歳になると
 勝手に村を飛び出し、ローカルな食堂やお茶を飲ませる店で 皿洗いや料理やお茶を
 運ぶ仕事をしているのをよく見かけた。
 今でも マガール族やタマン族の子供たちが ローカルな食堂で働いているのを
 目にする。

 子供に手をかけない分だけ、親たちも 子供には自分たちの面倒を見てもらうと
 いうことは期待しないようだ。
 親も子供も自分たちの面倒を見ることで精一杯なのである。
 年金制度などないネパールでは 貧しい家に生まれたものは 死ぬまで自分の面倒を
 見るというのが当たり前の姿である。

 この240年にわたるチェットリ族、バウン族の支配は 富を 支配者に集中させて
 きたのである。
 字も読めず、書けず、その上複雑な計算も出来ないとなれば、バウン族、チェットリ族 
 の意のままの240年間だったのだ。
 借金のかたに うまく土地を奪われる、農業に適した土地は バウン族、チェットリ族 
 に独占されるという歴史だったのである。
 マオイストの中に タマン族、マガール族、ライ・リンブー族が多いのも 240年間 
 の理不尽な扱いに対する反発からである。

 この果物売りのおばあさんの顔に刻まれた皴の多さは この歳に至るまでの苦労の証である。
 厳しい肉体労働に耐えてきた印しである。
 梨を売り、大きなきゅうり(カンクロウ)を売って どれだけの利益があるのだろう。
 病気にでもなって、寝込んでしまえば、食事を摂るすら難しい。
 彼女の肩には 彼女より年老いた夫が 乗っかっているのである。
 働けど、働けど 我が暮らし 楽にならざるといった世界だ。
 とにかく、死ぬまで生きるという苦しい生活の連続なのである。
 別に怠けて生きてきたわけではないのである。


++ブログランキングへの協力をお願いします。++

  ** 忘れないで **
       ↓
日本ブログ村ブログランキングに参加しています。
**面白いと思ったらクリック**
   ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキングに参加しています。
**面白いと思ったらクリック**
  人気ブログランキングへ


アジアの街角 1枚の写真から | 16:24:41 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。