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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

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アジアの街角 1枚の写真から‐62 寺院の片隅で
アジアの街角 1枚の写真から‐62 寺院の片隅で 1

 カトマンズの計画停電の時間帯が 夕方6時から8時まで際には 電気が来るまでの
 間、近所を散策することにしている。
 今、お気に入りの場所は カトマンズのタパタリのバグマティ川沿いに建つ
 寺院周辺である。
 このあたりに建つ寺院は 19世紀初頭から中期にかけて建てられたものが多い。
 ラーマ寺院、ナラヤン寺院は サハ家の王を幽閉し、ラナ家の専制政治の創始者
 ラムバハドール・ラナの建てたものであるし、その先にあるマハデヴィ寺院は
 サハ家の三代目の王の王妃が 亡き王を偲んで建てたものだ。

 このあたり 多くの古い寺院が建ち並んでいるわりには 外国人観光客の姿は
 なく、快い静寂が 寺院の敷地内を覆っている。
 そんな寺院の一隅で 夕方になると 夕餉の支度を始める若者がいる。
 この寺を囲む無料宿泊所に住みついて若者である。
 カトマンズのこうした寺院を囲む建物は サドゥーや貧しい人たちの生活場所に
 なっている。
 早くに住みついたものは 建物付属の小さな部屋に住んでいるし、部屋を手に入れる
 ことの出来なかったものは 雨露をしのげる回廊のような場所に寝泊りしている。
 この若者もこうした人々の中の一人である。

 インドで働いていたが 仕事を失い、村にも帰ることも出来ず、カトマンズに
 やってきて どうにか日雇い仕事で食いつないでいる様子だった。
 グルン族の若者で 村の人間の素朴な性格は まだまだ失われていないようだった。

 夕方6時を過ぎると 夕餉の支度をいつも始めるようだ。
 レンガと石で簡易なかまどを造り、近くから、木切れを拾ってきて 燃料にしている。
 すぐ近くには 24時間地下水の出る水場もある。

 このグルン族の若者と話をしながら、彼が作っている料理を眺める。
 ご飯のほうはもう炊き上がり、彼の脇に置いてある。
 おかずは 今 作っているもの1品だ。
 トマトと大きめの唐辛子をジラと呼ばれる香辛料で味付けした質素なおかずである。
 ご飯とこのおかずで栄養のほうは大丈夫なのかと心配になる。
 普通は これにダールという豆汁と加えれば、ダール・バート・タルカリ(豆汁・飯・
 野菜カレー)というネパール人の一般的なメニューになる。
 この若者の夕食には タンパク源になるダール(豆汁)がない。
 ダールを料理するには 圧力鍋がいる。それがなければ、豆が煮込まれるまでに
 時間がかかってしまう。
 若者の持っている料理道具の中には圧力鍋はない。
 金目のものを持って、こんな回廊での暮らしは出来ない。
 彼が仕事に出ている間に 盗まれてしまうこともあるからだ。

 彼の作って食べる料理を見ながら、食とは何だろうと考えてしまう。
 ネパールやインドでの庶民たちの食事を見るにつけ、贅沢な食事を志向しなくなって
 いる私であるが、彼の夕食の献立を見ていると、生きていくための最低のものを
 食べていることがわかる。
 こうした食事を見ていると 贅沢な食事に対する罪悪感のようなものを感じるように
 なってしまう。
 私はこの国の人間ではないから、この若者のような食事をしていると 
 必ず栄養失調になってしまう。
 彼らは米の飯でお腹を一杯にする。

 昔、キルティプールというカトマンズ公害の町に住んでいたことがあるが、
 ネパール人並の食事をしていて 半年で10キロばかり痩せてしまったことがある。
 彼のような食事の形は無理だが、外で食べるときには カトマンズ市民が
 たむろするようなローカルレストランでローカルなものを食べることにしている。
 ここ何年か、カトマンズにある日本食レストラン、西洋人の集まるタメルあたりの
 洋食レストランで食事をしたことはない。
 カトマンズの庶民たちの生活、特に食生活を見ていると どうしてもそんな場所へと
 足を運ぶ気持ちにはなれない。

 グルメ、グルメと狂ったように取り上げているテレビ番組、それに群がる無節操な
 日本人を思い出すにつけ、やはり この世の中は 何が間違っていると感じてしまう。
 海外旅行に民族移動のように出かけ、日本人たちは何を見てくるのだろう。
 そこで育ったと思う国際感覚とは何だろう。

 ストリートチルドレンの援助のためにやってきた日本のNGOの連中が 
 夜な夜な日本食レストランで ビール片手に食事をする。
 この人たちにとって 社会の最下層で生活する人々の姿はどう映っているのか
 疑問が湧いてくる。
 想像力の枯渇したところからは どんな共感性も生まれては来ない。
 心の病んでいる日本人が ネパールにやってきても人間を共感的に見つめることは
 出来ないだろう。
 お金が解決するものはものの世界だけで 心の問題は解決してくれない。



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アジアの街角 1枚の写真から | 13:15:20 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
こんにちは。
現地の人のために働くつもりでやって来た人が、日本食レストランでビールを
飲みながらの食事をしていては、現地の人の気持ちなんて理解できないし、
現地の人からも信用されないでしょうね。栄養失調にならない程度の粗末な
食事に慣れることも必要だと思いますが、日本の贅沢な食事がしみこんだ
日本人には無理かもしれませんね。むしろ西洋人のほうが何でも食べるような
気がします。
2009-07-03 金 14:06:22 | URL | machan [編集]
Re: タイトルなし
如何に楽して お金を集めるかという意味では 振り込め詐欺も NGOも
似たりよったりですね。
本気でやる気もないのに きれいごとを並べて、お金を集め、
航空運賃も滞在費も NGOの予算でこなす。

外務省のJOCV(海外援助組織)も同じようなものです。
誰もチェックをする人がいないのですから、やりたい放題です。
そして、高額の給料だけは保証される。
日本の官僚組織の姿が、海外でも露呈されています。
2009-07-03 金 15:21:10 | URL | ひかるの [編集]
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