■プロフィール

ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

■最近の記事

■Automatic translation WEB site
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー

■FC2カウンター

■あしとも

■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■ブロとも申請フォーム
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
カトマンズ バグマティ橋の上の盲目の物乞い
カトマンズ バグマティ橋の上の盲目の物乞い 1

カトマンズ バグマティ橋の上の盲目の物乞い 2

カトマンズ バグマティ橋の上の盲目の物乞い 3

カトマンズ バグマティ橋の上の盲目の物乞い 4

 バグマティ川の上に架かるカトマンズとパタンを結ぶバグマティ橋の歩道の
 中間あたりで一人の盲目の女性の物乞いをよく見かける。
 以前は 自転車でこの橋を行き来することは多かったので、あまり関心を持つことは
 なかった。
 この橋の上で物乞いを始めてもう4,5年、いや、それ以上になるかもしれない。
 この2年ばかり、この橋を歩いて渡る機会が多くなり、どうしても幼子を抱えて、
 物乞いをするこの女性の方に目がいってしまう。

 2年ばかり前、この橋のすぐ下のバグマティ川上流にある河川敷にスラムが
 出来始めた頃に、どんな様子なのか 河川敷に降り立ったことがあった。
 当時はまだ、ビニール張りのバラックも少なく、ここに住み着こうとする人たちは
 地面を均し、バラックを建てている最中だった。
 その人たちの中にこの盲目の物乞いの女性がいたのである。
 その人たちの中にあって、静かで控えめな態度には好感が持てた。
 抱えていた赤子はまだ生まれて間もないようで、盲目の母親の下では
 痛々しい気にもなったものだ。

 あれから2年が経った。
 小さな生まれたばかりだった赤子もいつの間にか元気に育ち、自分で立って
 歩き回るまでになっている。
 時折、このスラムの中に入っていくと、スラムの入り口近くにある彼女の家の前で
 彼女の夫らしい人間に会うことがある。
 彼女の夫も目が不自由で いつも不機嫌な様子で 何かにつけて 彼女を怒鳴り
 つけている姿を見かける。
 彼女はいつものことといった様子で 柳に風といった具合に 声を荒げることもなく、
 上手に夫をあしらっている。
 勝って知りたる我が家といった具合に 眼が見えなくても 水を運んだり、
 家の雑用を器用にこなしている。
 その動きを見ていると 意外と彼女の聡明な一面が見えてくる。

 インドからカトマンズにやって来て 物乞いを始めたのだろうが、荒れた様子もなく、
 子供に対する慈愛に満ちた表情も覗われる。
 橋の上に座って物乞いをしていても ひざの上に子供を抱え、声を出すこともなく
 静かに座っているだけだ。

 夫や子供にとっては、彼女の物乞いの収入だけが頼りであるに違いない。
 午前中は 洗濯、雑用、食事の支度を済ませ、午後になると 日課のように
 橋の上に座り込み、物乞いを始める。

 彼女にとっては わがままな怠け者の夫であっても この夫と夫との間に出来た
 子供との三人暮らしは 何ものにも増して大切なものであることがわかる。

 インドで盲目というハンディを持って生まれ、カトマンズで物乞いをしながら、
 家族を支えていくという生活、過酷な運命の中で掴んだ三人での暮らしは 
 彼女にとっては最大の贈り物だったのかもしれない。

 日本では 盲目のピアニストが 国際ピアノコンクールで優勝したことが
 話題になっている。
 この物乞いの女性も もっと違った星の下に生まれれば、もっと違った人生が
 用意されていたのかもしれない。
 しかし、今 彼女が掴んだ三人での暮らしは 幸福の大きさという意味では 
 優勝したピアニストより大きなものかもしれない。

 彼女の子供が成長し、この女性の聡明さを受け継ぎ、両親を支える人間に
 育ってほしいと願うだけである。


++ブログランキングへの協力をお願いします。++

  ** 忘れないで **
       ↓
日本ブログ村ブログランキングに参加しています。
**面白いと思ったらクリック**
   ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキングに参加しています。
**面白いと思ったらクリック**
  人気ブログランキングへ


カトマンズ バグマティ川の辺にて | 20:01:41 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
              お早う御座います。
 私の小学生の頃には、こう云う風景が有りました。それから50年・・・日本では、私の周りでは見えなくなった光景です。
 ラジオでは<ラジオビタミン>で、日本の日常の無難な会話と笑い声が、放送されています。
 そんな日常の中で、この記事に出会い写真を食い入るように見て、記事を読んでいます。そして、50年前の光景にタイムスリップして、心の在り様として、彼是と考えている次第です。
 ひかるのさんの『仕方の無い事の中に生きる』人達への温かい視点が、切ないですが温かく、有り難いですね。
2009-06-24 水 10:08:29 | URL | アガタ・リョウ [編集]
アガタ・リョウ様

どんな状況の中に生まれても 生き抜くことを是とするたくましさが
インドやネパールの人々の生き方の中にはあります。
それは動物としての人間の持っている素朴な本能の1つのはずですが、
今の日本では 人間の野生が失われ、自殺は増え続け、4万人近い
数字になっていますが、自殺をはみなさない不信とされる死は
10万人以上に上っています。

どう考えても 進歩・発展を履き違えているとしか思えません。
2009-06-24 水 11:04:44 | URL | ひかるの [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。