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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

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ブータン布の今昔 百年前の布‐03
ブータン布の今昔 百年前の布‐03 1
   横 45cm x 縦 50cm     19世紀後期から20世紀初頭

ブータン布の今昔 百年前の布‐03 2

ブータン布の今昔 百年前の布‐03 3

ブータン布の今昔 百年前の布‐03

 横45cm 縦50cmの小さな布が 出てきた。
 こんな布があることなど とうの昔に忘れてしまっていた。
 すっかり 汚れきった布を丁寧にもみ洗いをすると 少しはきれいに
 見えるようになった。
 ブータンの大きな布のキラやチャクスイ・パンケップなどに囲まれていれば、
 ついつい見落としてしまいがちの小さな布である。
 紋様のバランスを眺めていると キラの端切れを利用して作られたもののようではない。

 どんな用途で使われていたのかはわからない。
 飾り物として壁に飾られていたのか、何かの敷物として使われていたのか。

 織り込まれた紋様の糸を見ると 藍染めの青、カイガラムシのえんじ、
 そして ウコンと茜を使って染められたような橙色、
 紋様のパタンや力強く織り込まれたごまあみ模様のティマの技法から見ると
 この布も19世紀後半から20世紀初頭に織られたもののように思われる。

 どんな小さなもの、ささやかなもののための織物にさえ 手抜きをしないという
 この時代のブータンの人々の心が感じられる。
 織物の得意な民族は どこか性格に粘着気質があるのかもしれない。
 山に囲まれた閉鎖的な社会はそれに拍車をかけたのかもしれない。

 日長一日 機の前に座り込み 神経を集中させ、精緻な紋様を間違うことなく
 織り込んでいく。
 中には2年がかりの時間を要する布もある。
 こうした布は やはり山間部で生まれる布である。
 物語を創り出すように 布をつむぎだしていったのだろう。

 手作り、もの作りの世界の中で創り出されてきたものは 作り手の心を映しだす
 鏡のようなものである。
 横45cm 縦50cmのこの小さな布にも充分に織り手の心が映し出されている。
 いい加減な気持ちで織られたものでないことは この布の持つ強さからしても
 理解できるというものである。

 工業製品ばかりに囲まれている現代生活、日常生活の中で もう物に眼を向けても
 感動することも 心を癒されることもないだろう。
 身近なものに作り手の心を感じることが少なくなっているからである。
 近代化の中で 大量生産のものが 生み出されるようになってから、人間の心や
 生活はどうなっていったのだろうか。
 豊かになっていったのだろうか。
 便利さ、価格の安さに目を奪われ、画一的な生活になってしまった。
 自分が望む生活から 知らず知らずのうちに 社会や組織、国に望まれる生活を
 強要されることで自らを見失っていくのである。
 物も人も画一的であることを望まれる世界、それが今の世界なのである。
 世界中を飛び回る情報は ますます人々を画一化していく。
 違った世界、異質な他人の生活や行動を理解することなく、排除しようとする世界に
 なってきている。
 そこは やさしさのない世界である。
 自分らしさを求めようとすればするほど、社会から剥離していくというおかしな世界に
 なっているようである。



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ブータン布の今昔 | 11:36:43 | Trackback(0) | Comments(0)
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