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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

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東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷
東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷 1
 19世紀後期から20世紀前期に織られたらケラ
 糸は ブータン木綿の手紡ぎ糸が使われている。

東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷 2
 20世紀前期に織られたケラ  
 紋様部分は 輸入された養蚕シルク糸が使われている。
 王族などが使用したものと思われる。

東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷 3
 20世紀前期~中期に織られたケラ
 糸は はインドからの綿の手紡ぎ糸のようだ。
 紋様部分が だんだん緻密なものに変わってきている。

東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷 4
 1970年代以降に織られたケラ
 地はインドからの工業糸、紋様はインドからの養蚕シルク糸が使われている。

東京 アジアの布文化‐03 ブータンのケラ(帯)の変遷 5
 1990年代以降 使われているケラ
 地はインドの工業糸、紋様はインドの養蚕シルク糸
 紋様部分にブータンの片面縫い取り織りの技法が用いられている。


 『アジアの布展 ラオスからブータン』の準備に追われている毎日だ。
 押入れから布を出してきて、展示品のラベル作り、値段付け、気ばかり焦るが、
 なかなかスムーズに進んでいかない。

 仕舞いこんでいたブータンの女性用民族のキラのための帯 ケラを出してきて
 展示するものを選ぶ。
 こうした作業をしていると ここ百年のブータンの布の変遷は見えてくるから
 不思議である。

 20世紀前期に織られたブータンの帯 ケラについて言えば、綿もブータンで
 取れた綿を使っており、インド綿より、弾力がある。
 紋様も大胆で 堂々としていて迫力が感じられる。
 紋様の織り込みに使われた木綿糸の染めは 青いものは インド藍、
 えんじはラックが使われたようだ。
 この辺は ブータンの身分の高い人のためのひざ掛け、敷物の用途を持つ
 チャクスイ・パンケップなども同様である。

 20世紀初頭といえば、ブータンはやっと国家としての体裁を整え始めた時期で
 ほとんど自給自足経済の中に合ったに違いない。
 ブータンとチベットは 文化的にも宗教、生活習慣においてつながりも深い。
 インドは イギリスの植民地の時代で、イギリスの保養地であったダージリンが近いと
 いうこともあって、インドからの物流も多少はあっただろう。

 インドとの交易が盛んになるのは インドがイギリスから独立してからだろう。
 インドから染織のための材料が入り込んでくることで、ブータンの染織も 
 大きな変化を迎えている。
 野蚕のシルク糸は 別にしても、木綿糸や羊毛糸は 工業糸がインドから輸入される
 ようになってきている。
 細い糸で布が織られるようになることで 紋様なども緻密になり、華やかな織物が
 生まれて来るようになる。
 染料も インドから化学染料が入り込み、手間のかかる天然染料より
 化学染料のほうが多く使われるようになっていく。
 
 20世紀中期というのは ブータン染織の大きな転換期であったようだ。
 又、インドから養蚕シルク糸なども輸入され、王族など身分の高い階層の人々は
 インドからの養蚕シルク糸で織られた織物を身に付けることで、身分の違いを
 明確にしたようだ。
 王室も安定し、ブータンも国家として確固とした土台を築き上げた時期でもある。
 しかし、まだこの時代は、昔ながらの染織技法が多く残っており、手紡ぎ糸と工業糸、
 天然染料と化学染料などが入り混じっていた時期なのだろう。

 1970年以降は 急速に 化学染料、工業糸が多量に使われるようになってきた。
 ケラに使われる糸も 地は木綿工業糸、紋様のための糸にはアクリル糸が用いられる
 ようになっている。

 1990年以降になると、三つ折りにして使っていたケラの形も、帯というより
 ベルト状のものに変わっていった。
 可憐で美しいものではあるが、昔風の重厚な味わいはなくなってしまった。


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ブータン布の今昔 | 11:19:46 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
ケラ、本当に美しいものですね。とても心惹かれました。
2009-04-12 日 19:38:03 | URL | ここ [編集]
Re: タイトルなし
片面縫い取り織りと呼ばれているように、経糸に横糸を絡めながら、
織り込んでいく時間のかかる織物です。
まさに縫うように織っていく織物です。

紋様のパタンも時代の流れの中で、生み出され、紋様の一つ一つに
象形文字のように意味があるようです。
2009-04-12 日 20:09:59 | URL | ひかるの [編集]
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