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ひかるの

Author:ひかるの
25年間、ネパール、インド、タイと 
うろうろ歩き回っています。
アジアの工芸、人々の生活を 眼で、
身体で確かめ、伝えていきます。

** 格安にて カトマンズ案内致します **

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ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐14
ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐14 1
  ブータン  木綿糸とアクリル毛糸のキラ    1980年代前後

ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐14 2

ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐14 3

 1980年前後に織られた木綿のキラである。
 地にはインドからの工場生産の染め糸が使われ、片面縫い取り織りの紋様と
 紋織りの紋様の両方が織り込まれている。
 片面縫い取り織りのティマの技法が 両端には使われている。

 織りは完璧といってよいぐらいに見事なものである。
 これを着ていた女性も余程気に入ったのだろう。
 しっかり、着古していることがよくわかる。

 しかし、この色のバランスはどうなっているのかときになる。
 片面縫い取り織りの紋様の織り込みには インドからの化繊糸のアクリル毛糸が
 使われ、木綿部分の色は 時の流れとともに 程よく色落ちしているというのに
 アクリル毛糸で織り込まれた紋様は 織られた当初の鮮度をそのまま保っていると
 アンバランスなものになっている。

 20世紀中期前後までは ブータンの羊毛を手で紡ぎ、天然染料で染めた羊毛糸を
 使って 片面縫い取り織りの紋様を施していたから、時が経っても
 地の色と紋様の色がバランスよく 色に変化を加え、味わいを醸し出していた。

 しかし、このしっかりと織られたこのキラにもかかわらず、木綿とアクリル羊毛糸、
 どうしても 時間の流れに折り合いをつけてくれないようである。

 織られた当初は 木綿の地も アクリル毛糸で織られた紋様も うまくバランスが
 取れていたのだろうが、天然素材の木綿と化繊であるアクリル毛は 時の流れと共に
 ミスマッチになってしまう。
 織りの世界では やはり使う素材が 時の流れと共にどう変化していくのという
 見通しが大切であるが、新しいアクリル毛糸に眼を奪われ、そこまで考えることも
 なかったのだろう。
 又、10年後にアクリル毛糸がどう変化するのかという見通しも立たなかったに
 違いない。
 1980年以降 このアクリル毛糸を使うことが流行し、普段着のキラの
 片面縫い取り織りの紋様の大半には このアクリル毛糸が使われているのである。


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ブータン布の今昔 | 14:06:41 | Trackback(0) | Comments(0)
バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏
バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 1

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 2

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 3

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 4

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 5

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 6

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 7

バンコク 今日はプラカノンへ‐02 プラカノン市場の雑踏 8

 プラカノンへやって来れば、必ず覗きたくなるものが 市場である。
 バンコクにある市場の中では プラカノン市場は クロントイ市場の次に 
 大きな市場かもしれない。
 庶民の多く住む界隈には 必ずといっていいくらいに 昔ながらの市場がある。
 近頃では 大型スーパーが至るところに出来て、バンコクの中心部では、
 昔ながらの市場は減る一方である。
 スーパーはモダンで清潔な装いで 人々を惹き付けるが 売り手と買い手との間には
 暖かい係わりはない。
 あたかも安いように見せかけているが 実は値段も 昔ながらの市場に比べると
 はるかに高い。

 20年近く前、私の住んでいるあたりにも小さな昔風の市場があったが、今では
 その場所には 大型スーパー ロータスが建ってしまった。

 プラカノン市場はまだ健在である。
 果物、野菜、肉、魚と スーパーよりも安く、時間が遅くなれば、値段も安くなる。
 市場にやってくる人も 気楽に普段着でやって来ることが出来る気安さもある。
 人と物との基本的な生き生きした姿が ここにはある。
 安心して物を買うことはできる雰囲気の中で 人々の表情もゆったりしている。

 ここにやってくると、私も物の売り買いの原点を見るような気がして、
 嬉しくなってしまう。
 20年前には感じなかったプラカノン界隈のよさが、今 はっきりと感じられるようになった。
 あの頃は プラカノン界隈を散策しようをいう余裕もなかった。
 人に会う用事があって、この場所に来ることが何度かあった。
 その場所も 20年前とそっくりそのままの姿で 今も残っている。
 あの頃の自分と今の自分を考えてみるには 格好の場所である。

 今なら、このあたりに住んでもいいなと思うようになっている。
 無理なく自分をこの場所に置けるだろう。
 夕方に市場にやって来て、野菜だの、肉だの、魚だの買いにこの市場にやってくる。
 時々、プラカノン船着場から定期船に乗り、好きなところで降りて、運河沿いの
 遊歩道を散策する。
 プラカノン界隈を行きかう人々、路上で商いをする人々を眺める。
 そのうち飽きてしまうだろうが、それも一つの生活だ。
 どこかに腰を落ち着けて住むなら、こんな場所が 一番気楽でいい。

 市場の中を歩き回っていると 昔の木造の市場が残っていた。
 今は 物置のようになってしまっている。
 建てられてから 百年近くは 経っているはずである。
 今は使われてないところを見ると この市場もスーパーなどに押され、
 商いも 年々小さくなっているのだろう。
 冷房の効いた小奇麗なスーパーが増えるにしたがって、バンコクの人々の足元も
 ふらふらとおぼつかない地に着かないものになってきているようだ。
 買う気もなく、スーパーにいっては 商品を眺め、ため息をつきながら、帰ってくる。
 そして、生活に本当に必要なものとそうでないものの判別がつかなくなり、
 欲求不満に悩まされ、惨めさを感じるようになる。

 その分 こうした昔ながらの市場は 生活に本当に必要なものばかりで占められ、
 背伸びをする必要もない。
 こんな市場が バンコクから姿を消せば、バンコクも味気ない街になり、
 魅力を失っていくだろうし、その気楽で気の置けない良さを知る人も
 いなくなって行くだろう。
 しかし、今の若い世代の旅行者など、こんな市場など 根っから興味がないのかも
 しれない。
 懐かしんでいるのは 私のような昔の日本を知る中高年ばかりなのに違いない。



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バンコクの運河 | 11:44:36 | Trackback(0) | Comments(0)
ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐13
ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐13 1
  ブータン    木綿のキラ        1980年代後期

ブータン布の今昔 ブータン庶民の木綿のキラ‐13 2

 片面縫い取り織りの技法を使っておられたキラである。
 1980年代頃から、ブータンで織られるようになった木綿のキラのパターンなの
 だろう。

 一つ一つの紋様を 片面縫い取り織りで織り上げていくのは 実に手間の掛かる作業で
 ある。
 地には インドからの黒い木綿糸を使い、紋様部分には 1980年代以降に
 インドから入ってくるようになったアクリル毛が使われている。
 全く色落ちのしないアクリル毛である。
 工場生産のも木綿の染め糸、レーヨン糸、アクリル毛糸、化学染料と どんどん 
 インドから入り込んできて、ブータンの染織の世界も大きな転換期を迎えることになる。

 しかし、びっしりと布全体に織り込んだ紋様を見ているだけでも圧倒されるところは
 ある。
 このキラを織り上げるだけでも 1,2ヶ月は掛かるだろう。
 片面縫い取り織りの技法のひとつ ティマ(ごま編み)を使っていないだけ、楽であるが、
 それでも 時間ばかりは 両面縫い取り織りよりもかかる。

 両面縫い取り織りの技法は 東南アジアでもよく見られるが、こうした片面縫い取り
 織りは 他の地域ではなかなか見られない。
 それだけ、面倒な時間を要する技法なのである。
 このキラの中に織り込まれている紋様は 刺繍ではなく、刺繍のように織り込まれた
 紋様であることは 重ね重ね 伝えておく。
 経糸に糸を絡ませながら、作っている紋様で 布の裏にはこの紋様は見られない。
 裏側は 全くの黒地なのである。
 経糸をすくう際、表側だけに模様が出てくるように 紋様のための糸を1本の
 経糸だけに絡ませることで 裏側に紋様が見えないのである。
 どうして、こんな面倒なことをするのか、知っているのは ブータンの人々の心の
 中にしかない。
 伝統とは そんなものなのかもしれない。


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ブータン布の今昔 | 01:39:59 | Trackback(0) | Comments(0)